性器ヘルペス
単純ヘルペスウイルス(HSV)感染により性器に浅い潰瘍または水疱ができる疾患です。HSVは性器に感染すると神経を伝わり腰仙髄神経節に潜伏感染し、潜伏したウイルスは何らかの刺激により再活性化し再び皮膚、粘膜に現れます(再発)。初感染型と再発型で大きく異なります。初感染は、感染後2-10日に外陰部のかゆみや違和感が出現し、その後水疱が破れて、融合し、浅い潰瘍となります。その間は、痛みを伴う鼠経リンパ節腫脹も見られます。再発型は、疲労感、ストレス、月経などの抵抗力が低下した際に、再発する傾向があります。初感染時とほぼ同部位に浅い潰瘍、水疱を形成するが、症状は軽いです。治癒期間も短いが頻繁に再発すると性生活も制限され、大きなストレスを受けます。女性の場合の症状は排尿痛、排尿障害、ひどいと歩行困難にもなることがあります。
【治療】HSVの増殖を抑制する抗ウイルス薬(アシクロビル、バラシクロビル)の内服、外用剤(ビタラビン軟膏、アシクロビル軟膏)を行います。再発を年6回以上繰り返す場合、再発時の症状が重い患者に対し抗ウイルス薬を少量ずつ毎日内服し、再発を抑制する方法もあります。